生成AIが変える働き方と社会の地図 CSPAセミナーレポート

5月11日(日)に、東京都府中市において、【生成AI駆け込み寺】 ~CSPA 中小企業ステップアップセミナー特別編のリアルセミナーが開催された。

定員6人に対して9名が参加した。

その模様をお届けする。

講師:CSPA理事 生成AIエバンジェリスト 富田 良治 氏

実践から見えた生成AI活用のヒントと課題

生成AIの急速な進化を背景に、社会全体が大きな変化の波に直面している。こうした中、生成AIの基礎知識から実務での応用例まで幅広く学ぶセミナーが開催され、様々な視点からAI活用の可能性と課題が語られた。

「使える人」と「使えない人」の差が広がる

講師の富田氏は、AI活用の実情を踏まえ、「AIを使える人と使えない人の差が、今後ますます大きくなっていく」と繰り返し強調した。実務においても、使いこなす人は効率化を実現し、新たな付加価値を生み出している一方、使えない人はAIの恩恵を受けられず、業務そのものが危うくなる可能性があるという。今後は「使えないこと」がリスクとなる時代になると指摘した。

導入企業の事例に見る「人の再配置」

企業でのAI導入も進んでいる。例えばある大手企業では、既存事業の人員をAI活用によって半減させ、残りの人材を新規事業開発に振り向けるという大胆な再配置が行われている。これは、解雇が難しい日本における“間接的な構造改革”とも言える。

国の取り組みと規制の動向

国レベルでも生成AI導入の動きが進んでおり、デジタル庁ではAI利用に関するガイドラインが整備され始めている。情報漏洩や著作権侵害などのリスクに配慮しつつ、適切な運用ルールの整備が急務とされている。

リスクを認識したうえでの実践的運用

AIを活用する上でのリスクもセミナーでは紹介された。入力情報の扱いや出力の正確性、著作権の問題など、様々なリスクが存在する。ただし富田氏は、「リスクを理由に使わないのではなく、正しく認識し、対処しながら使うべきだ」と述べ、運用リテラシーの重要性を指摘した。

AIの進化と「投資としての課金」

AI活用には課金が必要になることも多く、無料版では限界がある場面も多い。富田氏自身も複数のAIサービスに月5万円以上を課金しており、「これはコストではなく投資」と位置づけている。費用以上のリターンを生む使い方を模索する姿勢が重要だという。

コンテンツ制作・教育現場での活用例

AIを使った資料作成や、生成された文章をプレゼン資料に組み込む事例も紹介された。また、教育現場では、生徒への指導に活かしたり、AIに生成させた文章をスライドに自動展開したりと、さまざまな応用が進んでいる。

AIはツール、判断するのは人間

情報の正確性の見極めや、AIが生成したコンテンツの妥当性を判断する力は、依然として人間側に求められる。AIを“使う能力”がますます重要になる中で、その「使いこなす力」は、今後の生き方・働き方に大きな影響を及ぼすだろう。

参加者の声

手島企画 手島 太郎 氏

「仕事の中で生成AIを使う場面が増えていて、社内業務の検証や提案などにも取り入れています。ただ、技術の進化がとても早くて、自分自身のリテラシーが追いついていないと感じることも多いんです。きちんと学ぶ機会がほしいと思って、セミナーに参加しました」

セミナーを終えての感想については、次のように話している。 「新たな発見がいろいろあり、面白かったです。自分ではけっこう使いこなしているほうだと思っていたんですが、それでも学びがありました。実例もいくつか紹介されていて、実務の参考にもなりました。生成AIの進化を実感できる内容で、参加して本当によかったと思っています」


株式会社 アイテック 教育事業本部 プロダクト開発部 西本 あおい 氏

「以前から自分なりに生成AIは使っていましたが、最近、会社全体で積極的に使っていこうという流れが出てきたんです。もっと効率的な使い方や、知らなかった活用法があるのではと思って、勉強し直そうと考えて参加しました」

実際にセミナーに参加してみての感想については、次のように語った。
「生成AIの最新の動向が知れてよかったです。進化のスピードがとても早いので、こうやって整理して教えてもらえると本当に助かります。あと、他の参加者の方の質問がとても参考になりました。みなさんがどんなふうに使っているのかを知ることで、自分の業務にも応用できそうだなと思いました」。


生成AIの進化は非常に速い。その進化をキャッチアップするのは、本当に困難である。このようなセミナーで絶えずトレンドを把握しておき、業務などに生かしてほしい。

【生成AI駆け込み寺】 ~CSPA 中小企業ステップアップセミナー特別編は「オンラインセミナー」「リアルセミナー」で9月まで毎月開催の予定である。今からでも参加することをお勧めしたい。

詳細、お申し込みはこちら。 5月~9月毎月開催!【生成AI駆け込み寺】 ~CSPA 中小企業ステップアップセミナー特別編~ | Peatix