第10回クラウドサービス認定式開催
2023年は厳選された2つのサービスが認定される

一般社団法人 クラウドサービス推進機構(CSPA)は、中小企業の経営を支える基盤として、良質なクラウドアプリケーションサービスのビジネス活用を推進するために、クラウドサービスを審査、認定する「クラウドサービス認定プログラム」を実施してまいりました。
このたび第10回を公募し、中小企業が安全に、また安心して持続的にビジネスで活用できるクラウドサービスの必要最低限の要件を定めた審査ガイドラインに沿って、厳正に審査し、その結果、4件の応募から2件のクラウドサービスを、審査基準に照らして適合と認定いたしました。

2023年11月2日、芝パークホテルにて、認定サービスの責任者、御来賓の皆さまなどが出席され、認定式を執り行い、有意義な意見交換を行いました。

式典において、主催者であるクラウドサービス推進機構 理事長 播磨 崇氏は、以下のように講評しました。「中小企業のクラウド活用は、まだ進んでいるとは言えない状況。特に業務システムでのクラウド活用の遅れが気になっている。CSPAとしては、このクラウド認定を通じて、中小企業とクラウドベンダーのHUBになるつもりだ。
CSPAは10年を迎え、体制も強化した。7つの委員会を中心にコミュニケーションの場を広げ、さらなるクラウドサービスの推進をする」。

クラウドサービス推進機構 理事長 播磨 崇 氏

続いて、来賓の、特定非営利活動法人ITコーディネータ協会 会長 野村 真実氏より、以下のコメントをいただいた。

「クラウドサービスは種類も非常に多く、その中でも良質なサービスは多いが、その効果やメリットを伝えるのが難しい。このようなクラウド認定を受賞することは、ユーザーへのアピールになると思う。ITコーディネーターもこういった取り組みを理解して、提案をすすめていきたい」。

特定非営利活動法人ITコーディネータ協会 会長 野村 真実氏

高島審査委員長は、今回の認定について以下のように講評した。

「本年の認定は、2件となりましたが、素晴らしい内容のサービスを認定させていただきました。
一般論ですが、デジタイゼーションレベルの中小企業が、クラウドサービスを選ぶとき、次のような点を重視して選ぶかと思います。

機能の確認
自社がデジタル化したいと考える機能を満足しているかを確認します。そのとき、帳票イメージなどが分かるとベターかと思います。同時に(体験版の入り口的な)簡単な動作確認ができるといいですね。

価格の確認
おおよそいくらぐらいかかるのかの確認です。「1ユーザー千円から」。これならいけそうだと思って、具体的に検討していき、たとえば、10ユーザー以上ということが分かると、ここで検討は終わることが多いのです。当初は、1~3ユーザーによる利用が一般的です。

体験できることです。

体験までに至る過程で、たとえば、「価格は相談に応じます」ということで、いくらぐらいかのイメージが湧かないと、ここで検討はおしまいです。また、体験版、資料のダウロード等も「企業登録が前提」ですと、ここで検討は終わります(実は、「SURUPAs」もそうであったかと思います)

うっかりメールアドレスを教えた途端、そこから不要な情報も含めてMLの嵐です。
「当社でも使えそう、ちょっと試してみよう、使えそうだ」となった時点から、ホントに関係を持ちたいと思わない限り、企業登録はして来ないと考えた方が良いかと思います(提供側は、顧客候補情報を1件でも多く集めたがりますが? 顧客候補にもならない情報を集めてもかえって管理が大変になるにも関わらずです)。

改めて顧客視点にたっての見せ方、フォローを考えていただければと思います。
「申込ください」、「お問い合わせください」的なものには、その時点でスルーされてしまうことが多いということを考えていただけるとよいかと思います。

その後は、きめ細かな対応です。
この辺は、クラウド、AIの活用含め対応していただければと思います。

今年は、インボイス/電帳法対応考えても、また当然人口減少が進む中での生産性向上を図っていくことは必須です。引き続き、本日ご参集の方々はもとより、多くの関係者と連携・協調しあい本認定制度の充実を図っていきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします」。

クラウドサービスサービス推進機構 理事(クラウド認定審査委員長)高島 利尚 氏

その後、各社に認定証が授与されました。今回の認定によって、認定されたクラウドサービスは54件に達しました。クラウドサービス推進機構は、日本の中小企業に向けたこれらの優れたクラウドサービスを、さまざまな機会を通じて、中小企業や支援者に伝え、中小企業のクラウド活用を促進してまいります。

受賞社:株式会社ジャンガ・テック 
受賞社:株式会社テクノア I-OTA 合同会社
受賞社名認定サービス名
株式会社ジャンガ・テック人事労務 JANGA 「SURUPAs」
株式会社テクノア I-OTA 合同会社プラっとものづくり

【認定されたクラウドサービスの概要】

人事労務 JANGA「SURUPAs」(株式会社ジャンガ・テック)

入社手続、勤怠管理、給与明細、年末調整など人事・労務に係る各種サービスを必要に応じて選別、活用できるクラウド型人事労務システム。
中小企業が、人事労務に係る諸業務において、個別に必要とするサービスを適宜導入し、サービス間の連携も容易に行え、各種機能、価格も明示され、問合せ対応も用意されている。中小企業にとって、導入しやすいサービスと言える。
https://janga.co.jp/surupas/

プラっとものづくり(株式会社テクノア I-OTA 合同会社)

ものづくりの相談をしたい相談者と、ものづくりの依頼を受けたいグループをクラウドサービス上でつないでいくマッチングサービス。
中小製造業が、自社の資源だけでは対応しにくいときの依頼先の探索、相談をサポートするサービス、互いの強みを活かしながら新たなモノづくりを行っていくときの種々の情報交換などを容易に行うことが出来る。
迅速な受注対応、新商品の開発などを行っていく上で、中小企業同士の連携が求められている今、時代の流れに即した面白いサービスと言える。
https://platto.technoa.co.jp/

【今後の公募予定】

第11回認定の公募を、2024年5月頃に予定しております。

以下のサイトに、「中小企業に役立つクラウドサービス」として、これまでの認定サービスが紹介されています。ご参照ください。

【主催者について】

一般社団法人クラウドサービス推進機構