さくらインターネット、生成AI向けクラウドサービス開始へ
NVIDIA H100 GPUを搭載した2EFの大規模クラウドインフラを石狩データセンターに整備
クラウドコンピューティングサービスを提供するさくらインターネット株式会社(以下「さくらインターネット」)は、経済安全保障推進法に基づく特定重要物資である「クラウドプログラム」の供給確保計画に関する経済産業省の認定を受けました。AI時代を支えるGPUクラウドサービスの提供に向けて、3年間で130億円規模の投資をし、「NVIDIA H100 Tensor コア GPU」を搭載した、合計2EFLOPS(エクサフロップス)※1の大規模クラウドインフラを整備することを決定いたしました。
本取り組みは民間で初めて経済産業省から認定された、経済安全保障推進法に基づく特定重要物資である「クラウドプログラム」の供給確保計画に基づくものです。
さくらインターネットでは、AIに関わるコンピューティングリソースを安定供給確保することは、日本のデジタル社会を発展させるために必要不可欠と考え、申請を決定いたしました。
これから構築を進めていくGPUクラウドサービスは、大規模言語モデルなどの生成AIを中心とした利用を想定しています。GPUには、NVIDIA社の「NVIDIA H100 Tensor コア GPU」を2,000基以上採用するなど、高い演算性能および拡張性に優れたサービス内容としていく予定です。
また本サービスは、さくらインターネットが運営する石狩データセンターでの提供を予定しています。石狩データセンターは、北海道の冷涼な外気を活用した外気冷房および水力発電を中心とした再生可能エネルギー電源100%のCO2排出量ゼロを実現するデータセンターです。
本サービスの提供は2024年1月以降を予定しております。また、サービスのラインアップや料金体系などのサービス内容に関するお客様の声にお応えするため、本日よりアンケートを開始いたします。本アンケートでは、無償トライアルと有償の先行利用の申し込みが可能です。
アンケート:https://forms.office.com/r/x8Lm0u5rsF
さくらインターネットは今後も、「『やりたいこと』を『できる』に変える」という企業理念のもと、DXプラットフォーマーとしてデジタル社会の継続的な発展へ寄与してまいります。
代表取締役社長 田中邦裕氏のコメント
現在のデジタル分野は4.7兆円規模の貿易赤字です※2。今後、ChatGPTに代表される外資系AIの利用が増えることにより、
さらに貿易赤字が膨らむと予想できます。つまり、クラウド化が進めば進むほど日本の貿易赤字が増えるという構図となっています。そのため、内閣府主催の「AI戦略会議」※3で述べさせていただいた通り、日本独自のAIの開発と利活用は、経済安全保障の観点でも重要となってきます。
米国では、Amazon.com、Google LLCなどのネット企業の潤沢な利益を再投資する形でAI基盤が作られAIの開発が行われています。日本でも、AIアプリケーションからAI基盤までを自社開発しているネット企業もありますが、米国企業の様にAI基盤の部分で強みをもつ企業は多くはありません。
大規模クラウドインフラがない日本がAIの発展を加速させるためには、AIに関わるコンピューティングリソースの抜本的強化が必要です。そのため、さくらインターネットでは、日本のこのような構図を打開しデジタル大国日本を目指すべく、3年間で130億円規模のAIに関わるコンピューティング資源の安定供給確保を行い、日本におけるAIの発展に寄与してまいります。
※1 半精度、Sparsity Accelerationなし
※2「デジタル赤字」4.7兆円 昨年国際収支、5年で1.9倍 産業育成に遅れ(日本経済新聞社、2023年2月9日公開、2023年5月31日閲覧)より
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO68319260Z00C23A2MM8000/
※3 AI戦略会議の詳細につきましては下記をご覧ください。
https://www8.cao.go.jp/cstp/ai/ai_senryaku/ai_senryaku.html
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出典:さくらインターネット、生成AI向けクラウドサービス開始へ
〜NVIDIA H100 GPUを搭載した2EFの大規模クラウドインフラを石狩データセンターに整備〜